1. 周りの人にバレなければ、悪いことをしても構わないと思う。

警察に捕まらなければ、証拠がなければ、罪状が確定しなければ、有罪判決にならなければ、と悪人の思考は果てしなく堕落の道をたどります。
社会に貢献しないどころか、迷惑や被害を無視して財貨をコソコソ奪うことばかり考えているようになります。
腹黒というより悪人と表現するのが妥当ですが、決定的な状況にならなければ往生際悪く逃れようするので非常に厄介です。
腹の底まで真っ黒に染まっているのですから、更正は困難極まります。

2. 悪事を隠すために、平気で嘘をつける。

嘘つきは泥棒の始まりといいますが、表面を嘘で取り繕うことは腹黒の本質であり悪人の第一歩なのです。
嘘をつけば罪悪感から表情や仕草が不自然になるのが普通の人間というものですが、詐欺を働くような人間にこれは当てはまりません。
騙すことが日常、嘘をつくことが仕事、故に罪の意識など欠片もなく、爽やかに微笑みながら嘘をつきます。
普通の会社に勤めていても嘘をつく腹黒人間はいるので油断なりません。

3. 他人の不幸に同情する姿勢を見せるが、それは社交儀礼で本心では関心がない。

「かわいそう」と言葉にしても実際に何かしてあげようとしない、残念ながらよくある話です。
本心から同情しているならば小額でも募金しようと考えそうですが、考えられる限りの言い訳を出し尽くしてでも出費は避けようとします。
しかし日々の遣り繰りに四苦八苦しているならば、他人を援助する余裕がないのも分ります。
贅沢という言葉に縁がないならセーフ、贅沢を自覚できないほど金持ちならアウトという判定もありです。

4. 自分が得をするならば、他人の間違いを指摘しない。

何かを自発的にするわけではなく、しないことで批判対象となる事例です。
小悪党のやりそうなことですが、店員が釣銭を多く間違えてもそのまま受け取ってしまうのもコレに相当します。
金額の多寡は問題ではなく切欠さえあれば人のミスにつけ込もうとする潜在的な性質こそ危惧すべきものなのです。
ミスを指摘したことによる逆恨みを恐れるケースは、その消極性から腹黒とまでは言えませんが小心者であることも否定できません。

5. 謝罪を求められなければ、謝らないし償わない。

弁護士団を用意し示談交渉で可能な限り賠償をケチろうとする企業姿勢に近いイメージがあります。
自分の失敗を可能な限りなかったことにしようと画策します。
同僚や部下に責任を擦りつけ、いかなる謗(そし)りを受けようと自分は全速力で逃亡を図る卑怯者です。
心象が最悪となっても経歴に傷がつかなければよしとしてしまう、中途半端な秀才タイプの印象が伺えます。
謝罪を求められても頑なに拒否し続けるその態度、罪の意識は欠片も見出せません。
毅然として無実を訴える表情は、腹黒さをさらに引き立たせます。

6. 他人の行動に対して感謝しない。

言質をとらせないためか、弱みを握らせないためなのか、とにかく感謝の言葉をいいません。
「やらなくてもよかったのに」などの言葉を使うことで感謝することを避けます。
通常は指摘する人もあまりいないので、本人が自覚することは極めて稀です。
心に余裕がある優しい人ならば、感謝の言葉がなくても許容範囲してしまうからです。
常識を知らない人間として認知され、社会に馴染めなくなる可能性があるので注意が必要です。

7. 自分は善人ではないが、法律に違反していないので悪人ではない。

違法にアップロードされた動画の収集をしている人は、まさにこれに該当します。
悪行と認識しているにも拘わらず、理屈をこねた挙句に正当化しようとする姿は滑稽というか無様です。
仲間内だけで発言する、匿名性が確保されたコミュニティで書き込む、などの内弁慶パターンが多いです。
当局の取り締まり対象から外れるために違反とされない現状でも行動を隠すのは、腹黒以外の何者でもないと言えます。
まれに自分の悪事をわざわざ晒す人もいますが、それは中身も外も真っ黒ということです。

8. 自分に利益をもたらす人としか付き合わない。

多かれ少なかれ人は利益を追求しますが、それを極めてしまうと無駄に強欲な人間の出来上がります。
地位の高い立場にある人間を褒めることに余念が無いのは、他人に頼ることを前提としているからです。
太鼓持ち、ご機嫌取りと呼ばれる人は、媚びへつらう姿から酷く見苦しい印象を持たれます。
そして大抵の場合、その副作用からか部下には逆に容赦ない態度をとることになります。
その態度の落差から腹黒さが一層際立つという訳です。

9. 自分の失敗を他人のせいにする。

責任逃れの一種ですが、他人の行動に失敗の原因を見出そうとする積極的な姿勢が際立ちます。
このような行動を自覚が無いままにする人は、探すまでもなくいるものです。
常に難癖をつける傾向にあるので、助言することすら憚(はばか)られます。
腫れ物扱いされ、その場に居られるだけで迷惑とされるようになります。
上司の一般的な指導に対してさえ、泣き喚いて逆恨みに至るケースもあります。

10. 積極的に嘘をつかないが、指摘されなければ本当のことを言わない。

質問をはぐらかす役人、それをさらに酷くしたケースで、これはなかなかに高度な腹黒さです。
質疑応答で必死に誤魔化そうとする様子は滑稽極まりないものですが、上級者となると不自然な素振りなど全くしません。
秘かに隠し通そうとする消極的な態度は、その過程では目立ちませんが露見すれば心象は最悪になるのは確実です。
それだけに隠蔽する技能がある熟練した腹黒人間にしか出来ない芸当です。

11. プライベート空間(自室)が汚い。

掃除なんて全くしない。
上っ面だけとりつくろい内面はグチャグチャ、腹黒さが具現化された状況とも言えます。
自室どころか家全体がゴミ屋敷の場合は、腹黒ではなく不潔なだけです。
裏のパターンとして、会社において自分の席を清潔に保つことに異常な執着を見せる人がいます。
これは腹黒さの反動で、周囲に潔癖さをアピールしている可能性があります。

12. 安全な場所から他人を陥れようと画策する。

積極的に悪口を言うのではなく、聞かれたタイミングで過去の汚点を引き合いに出すなど巧妙な手口を使います。
わざと話題にあげて質問される状況をつくる方法などは、それなりにテクニックが必要なのです。
社交的で友人が多く信用が一定以上有ることが条件となりますが、閉鎖的な仲間内で実行するとすぐばれてしまうからです。
近代社会においては匿名性が保たれているネットで、他人を貶める発言を繰り返す存在もこれに相当します。

13. 困っている相手をさらに困らせるために逃げ道を完全にふさぐ。

弱った人間を虐めることに容赦がないなど、常日頃が機会を伺っていたことすら疑われます。
状況を利用して人が苦しむ様子を楽しむ、腹黒いというより性根が腐っているという表現がピッタリです。
嗜虐癖を満たすために弱者を甚振る行為は反感しか呼ばないはずですが、なぜか復讐劇では鉄板の展開となります。
主人公側が実行すると知略的、敵側がやると悪巧みとされるのは、単に印象操作によるものです。
徹底的に敵を粉砕するその行為は掃討戦のようなものでしょうか、武士の情けなど望むべくもありません。
上位版として、わざと逃げ道を残してその先に罠を張っておくという超腹黒パターンも存在します。

14. 窮地に追い込んでおいて恩着せがましく助ける。

くどい策略ですが、策に嵌めたことを相手に勘付かれなければ大きな効果が期待できます。
罠に嵌めた相手に感謝させる、腹の底でニヤニヤと悪い笑みを浮かべる様子が簡単に想像できます。
大っぴらに実行すると簡単に露見してしまいそうですが、閉鎖的な環境で行うなら案外実行可能です。
教育や訓練においてアメとムチを使い分ける行為には、これに準ずるものが垣間見えます。
指導力が対象に及ばない状況では有効な手段なのですが、理由や手法によっては社会的に批判対象となります。

15. 自分のことを話したがらない。

当たり障りのない情報のみ選別して開示するという抜け道も存在しそうですが、寡黙で通すほうが確実性なのです。
自分のことを正直に話してしまえば、弱点まで晒してしまうことになりかねません。
当然、自分の腹黒さも相手に伝わってしまうでしょう。
ガチガチの情報統制による自己防衛は、隠し事が存在することの証左に他ならないのです。
自分のことを聞かれないために相手のことを聞かない、または逆に相手のことを聞き続けるなどの行動がみられます。

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